9 research outputs found

    小学校の生活場面における発達障がいの問題行動と対応に関する質的研究 : 特別支援教育コーディネーターの理解と対応を踏まえて

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    特別支援教育の導入により特別支援コーディネーターによる発達障がいの支援の在り方が議論されている.本研究では,小学校の特別支援教育コーディネーターに対して学校での課題場面と,その対応を検討した.その結果,特別支援教育コーディネーターが苦慮する課題は主に児童の衝動行動および多動性傾向であることが明らかにされた.特別支援教育コーディネーターの対応については「クールダウン」が強調される一方で,有効な手法であるソーシャルスキルトレーニングは単発的な実施にとどまっている可能性が示唆された.また,特別支援教育コーディネーターによりユニバーサル環境の視点から物理的な環境調整を行うことが独自の支援となることが指摘された.体系的なソーシャルスキルトレーニングの立案および発達障がいの物理的な環境調整の研修が特別支援コーディネーターの発展に望まれる

    一時保護所におけるソーシャルスキルトレーニングプログラム開発の試み

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    本研究では一時保護所において6名の児童を対象に,計8回の対人コミュニケーションスキルに関するSST(一回60分)を実施した.保護児の感想シート,全セッション終了時に実施したアンケート,および保護所における行動観察,生活指導員への聞き取り調査から,セッション内でスキル学習の効果が確認されるとともに,保護児の中に「他者への関心の拡大」「自己を表明する意欲の向上」「自己肯定・他者受容の拡大」の効果が認められた. 以上の結果が,権利基盤型アプローチ(Right`s based approach)と愛着形成不全の観点から考察され

    小学校・家庭場面におけるADHDへの効果的な対応に関する半構造化面接 : 学校と家庭の共通理解モデル作成の試み

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    特別支援教育の中でADHDの特に衝動性と多動性が小学校内で「問題行動」と認識されやすいことが指摘されている(斎藤・小野・井手,2008).この結果は,家庭が行う支援構造と小学校での支援構造を比較検討することで,家庭と学校の支援への認識にずれがない「統合的な共通理解モデル」を作成する必要性を意味する.そこで本研究では家庭と小学校の調整役を担う臨床心理士に半構造化面接を試み,「家庭での支援モデル」と「小学校での支援モデル」を導いた.また両モデルの相異を踏まえ,時間軸の認識を書くとした協働的な「共通理解モデル」が提案された
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